からくり屋永匠堂です、こんにちは。
子供が幼稚園で父の日のために書いてきた似顔絵を見て、そっくりすぎると妻が大笑いしました。
なんというか、おもしろい方向でしっかりと特徴が描き込まれていました…。
さてさて。
各山車組や製作責任者によって山車の作り方、製作の手法は様々だと思いますが、十六日町山車組の山車の基本的な作り方はざっくり言うと5工程です。
- 構想
- パーツ作成
- 取り付け位置決め
- パーツ仕上げ
- 本取り付け
この5工程をパーツごと、または山車の一部分ごと、そして山車全体について行っていき完成となるわけです。
八戸三社大祭まであと40日。
十六日町山車組では3の取り付け位置決めの工程を順々に進めつつあります。
そして今回、今年の山車において取り付け難易度5つ星!
特大龍の取り付け位置を決めます。
今年の十六日町山車組の山車で確実に目を引くであろう特大の龍、製作しているのは以前の記事でもご紹介した十六日町の龍職人コムカイさん。
マスクにも龍を書いてみちゃったり。
自ら龍となるほどの龍愛を感じます。
龍職人コムカイさん製のこの特大龍、顔の長さが1.8m、下顎から上顎までの高さ1.6m。
そしてガリガリ部隊による胴体は長さ2m、太さ60cmという、サイズも特大ですが重量も結構なシロモノです。
発泡スチロール製とは言えやはり大きくなるとそれなりに重くなるんですよね。
またこの頭から胴体を繋ぎつつ根本で支えられるよう、中には木材や鉄骨が埋め込んであるので、その分も重量アップ。
しかもこの特大龍、仕掛けとして動く中段に取り付け。
サイズが大きいだけでも十分取り付け位置に悩むのに、さらにこれが仕掛けの動きにも絡むとなると難易度は大幅にあがります。
さて、仮で取り付けてみるための鉄骨や、脚立などの足場などの準備。
当日山車小屋にいたメンバー総動員で位置決め開始!
数人で持って慎重に取り付け予定位置へ搬送し、仮取り付け軸に固定。
こちらは中段上からの撮影です。
中段から前方に向かって特大龍が飛び出す構図になります。
いやもうほんと全員がいっぱいいっぱい。
たぶん8人くらいで支えたと思いますが、結構大変でした。
そして山車の上に持ってきてみると、予想以上にデカイ。
仕掛けの動きも含めたいろんな箇所への接触を回避しつつ見栄えする角度を模索して、何度か仮取り付け用の鉄骨も作りなおしたりした結果やっと取り付け位置が決定しました!
この仮取り付け用の鉄骨、本取り付け用の鉄骨を作るための定規となります。
製作責任者からのオッケーが出ると、下で龍の頭部を支えていた人たちはもうグッタリ。
お疲れ様でした!
ちなみにからくり屋永匠堂は、胴体の根っこを鉄骨に固定して、仕掛けの動きによる接触を上から見るというそんなに疲れない非常に神経を使うポジションを担当していました。
一戦終えて、人も龍も休憩。
このあと特大龍の頭部は仕上げの工程に入るべく、発泡加工スペースへと戻っていったのでした。
そしてからくり屋永匠堂には、この特大龍を安全かつ確実に固定する軸の作成という課題が残されました。
仕掛けが動いた時に異常に揺れたりすると、どこかにぶつかったり、だんだん軸が曲がって行ったりしますからね。
だからといって只々ゴツくすると重くて仕掛けの負荷が大きくなる。
そして動く部分なので支柱が取れる場所は限られていますし、そもそも見えるところに支柱を立てたくない・・・。
さーて・・・。
ちょっとじっくり考えます。
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