さてさて、こちらの記事にこんなコメントを頂きました。
草刈ならお任せあれ!ちょっと見ない間に恐ろしいほど伸びますよね!私も宿題をためちゃう性質なんです(笑)お気に入りの山車組は隅々まで詳しく見るだけではなく過去の山車についてもできるだけ写真を探して見るようにしています!そういう中でもオドロ系の山車を見るとワクワクしてきます。特に亡霊知盛や大江山の酒呑童子、化け物の山車の人形のオドロオドロしい表情を見比べるのが大好きです!特に十六日町が平成9年に製作した怨霊知盛の画像を見たかったのですが、探しても見当たりませんでした(泣)
平成9年というと、からくり屋永匠堂はまだ十六日町山車組に参加しておりません。
そこで十六日町山車組では確実にナンバーワン、八戸でも屈指の山車マニア、自他ともに認める山車好き男マツハシさんから写真を提供してもらったのでご紹介します!
平成9年八戸三社大祭
十六日町山車組
「 怨霊 知盛 」
さすがに18年前となると写真も古く感じますね(笑)
がんばって拡大しても主役人形の表情までは残念ながら見えません。
左右の袖と呼ばれる回転舞台に、今にも荒波にのみ込まれそうな舟を大胆に配置しています。
そしてこちらが前夜祭での写真。
この年はかなり完成が危ぶまれた年だったそうです。
間に合わないという意味で・・・。
この前夜祭の写真では、写真右側、正面を向いている龍の額を見るとわかりやすいですが、龍に金のぼかしが入っていません。
前夜祭が終わって山車を小屋に収めた後も、徹夜の作業でなんとか次の日のお通りに間に合わせた姿が目に浮かびます。
こちらは大太鼓を乗せている最中ですので、1つ上の前夜祭の写真の数時間前、前夜祭会場に向けて出発準備をしているところですね。
作業している人たちの表情になんとなく安堵の色が伺えます。
前夜祭出発前の、山車が完成した安心と、その年初めて山車を外に出すというドキドキは想像すると胸がキューっとなります。
さて、次が最後の写真ですが、こちらが非常に気になる写真。
舟と波が少しだけしかついていません。
しかも片方の舟はまだ紙を貼った状態で色ものっていませんね。
5月の連休が終わって山車作り作業が始まり、その年の山車の構図として重要な部分をまず作り始めた、という感じです。
しかしこの写真を見て、からくり屋永匠堂の脳裏を嫌な予感が走り、マツハシさんに聞いてみたところ・・・。
からくり屋永匠堂 「4枚目の船しかついてない状態は何日くらいの状態ですか?」
マツハシさん 「俺の記憶では20日ぐらい!」
からくり屋永匠堂 「ま、まさか・・・いやいや、
5月とまでは言わなくても6月の20日ですよね?」
マツハシさん 「もちろん7月です!」
怖えぇ・・・。
どうやったらここから10日間で山車が完成するのでしょう・・・。
ていうかむしろどうやったら本番10日前なのにこの状態でいられるんでしょう・・・。
「十六日町マジック」という言葉をかつてはよく聞きましたが、本当にこれはマジックというか謎ですね。
ところでこの平成9年、なんと初めて動力による仕掛けが十六日町山車組の山車に搭載された年だそうです。
前年の平成8年まではロープを人力で引っ張り、仕掛けを揚げていたそうで、その人力で揚げている頃の動画を探してみましたが見つかりませんでした。
半纏姿の威勢のいい若衆が掛け声とともに綱を引き仕掛けが揚がる。
これだけで絵になり山車になるような気がします。
動力仕掛けはもちろん大好きですが、人力の仕掛けにも粋を感じるからくり屋永匠堂でした。
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