2018(平成30年)八戸三社大祭 山車の題名一覧・題材・場面説明


2018年の八戸三社大祭、開催までわずか。

さあ!今年も山車の題名と場面が出揃いましたよ!

27台の山車題名と場面説明、見返しの内容をご紹介します。

山車題名一覧と場面説明
主役と見返しの場面

神明宮

 

【廿六日町山車組】
大魔神怒りの逆襲

時は戦国の世。民を我が物顔で支配し苦役を課し悪政をしいた武将が、民が信仰を捧げてきた式神像を破壊しようと杭を打ち込んだ。すると俄に地鳴りが起こり山は大きく崩れ、武神像は憤怒の形相の大魔神へと化身して武将とその家来の者達共々に容赦なく神罰を与えた。

主役 大魔神
見返し 酒呑童子

 

【新荒町附祭若者連】
悪源太義平 〜布引の滝〜

(あくげんたよしひら)(ぬのびきのたき)

非常に強く猛々しいことから悪源太と呼ばれた源義平は、平治の乱で父を平氏に殺され、復讐を誓うが、捕らえられ六条河原で処刑されてしまう。その時、源義平は難波経房(なんばつねふさ)に「雷になってお前を蹴り殺す」と言い残して処刑される。数年後、難波経房が平清盛に従い「布引の滝」を見物していると突然風雲が立ちこめて雷雨となり、難波経房は雷神と化した源義平の怨霊に討たれてしまう。山車は「布引の滝」で悪源太義平の怨霊が難波経房を討ち、さらに平清盛にまでも襲い掛かろうとする場面です。

主役 源義平(みなもとのよしひら)
見返し 北条早雲 火牛の計

 

【上組町若者連】
日本昔話 桃太郎 〜鬼ヶ島 決戦の場〜

山車に向かって左展開は鬼を従えて桃太郎に戦いを挑む場面を表現しました。
右展開、中段は、イヌ、キジ、サルを擬人化させ、向かってくる鬼達と戦いをする場面です。
上段は鬼を迎え撃つ桃太郎。

主役 桃太郎
見返し 桃太郎 凱旋の場

 

【根城新組山車組】
奮起 錨知盛

(ふんき)(いかりとももり)

寿永(じゅえい)四年(文治元年1185年)3月24日。白々と明けた瀬戸内の海。東には白旗をなびかせる源氏の軍船3千余艘。西には安徳天皇(あんとくてんのう)の御座船(おざぶね)を囲んで赤旗たなびく平家の軍船、千余艘。

壇ノ浦(だんのうら)、平家の最後の戦の場面。

主役  平 知盛(たいら とももり) 
見返し 安徳天皇(あんとくてんのう)、波の下の都に逝く

 

【賣市附祭山車組】
幻想 児雷也豪傑譚

(げんそう)(じらいやごうけつものがたり)

雷(らい)獣(じゅう)を退治して頭角を現した児雷也(じらいや)は、綱手(つなで)と共に仙素(せんそ)道人(どうじん)に育てられ、親の仇である大蛇(おろち)丸(まる)を討ち果たそうとするが、幾度も失敗に終わる。しかし、ついに必殺の『波(なみ)切(きり)の剣(けん)』を手に入れる。仲間と共に妖術、忍術を駆使し最終局面を迎える。

主役  児雷也(じらいや)
見返し 『悪業(あくごう) 大蛇丸(おろちまる)』

 

【吉田産業グループ山車組】
善女龍王 ~祈雨の霊池 神泉苑~

(ぜんにょりゅうおう きう れいち しんせんえん)

天長元年(てんちょうがんねん)(824)、東寺(とうじ)の空海(くうかい)と西寺(さいじ)の守敏(しゅびん)が雨乞いをめぐり、法力(ほうりき)争いを行った。この争いで、空海は神泉苑(しんせんえん)で善女龍王(ぜんにょりゅうおう)に祈りを捧げ雨を降らせた。
善女龍王(ぜんにょりゅうおう)は池の龍神として現在も祀られている。
その他、神泉苑(しんせんえん)には小野小町(おののこまち)や静御前(しずかごぜん)が雨を降らせた伝説等、数々の伝説が残されている。

山車中央部には、空海が善女龍王を呼び寄せ祈雨を行っている場面。展開部には、静御前の雨乞いの舞、小野小町が雨乞いの歌を詠んでいる場面を表現した。

主役 善女龍王(ぜんにょりゅうおう)
見返し 矢取地蔵(やとりじぞう)

 

【白山台山車組】
弓矢八幡と源の英雄 物怪退治絵巻

(ゆみやはちまんとみなもとのえいゆう)(もののけたいじえまき)

人々に災いをもたらすとされる物怪(もののけ)を、源氏の英雄らと八幡神(はちまんしん)に神功皇后(じんぐうこうごう)、比売神(ひめがみ)を加えた「八幡三神」が退治する場面。
源氏の氏神は八幡神ですが、武運・弓矢の神として崇められ「弓矢八幡(ゆみやはちまん)」と称されてきました。
源頼政(みなもとのよりまさ)が鵺(ぬえ)を、源為朝(みなもとのためとも)が大蛇を、源頼義(みなもとのよりよし)が鬼神を、源義家(みなもとのよしいえ)が龍を、源頼光(みなもとのらいこう)と四天王が鬼と土蜘蛛を退治する。

主役 八幡大神(はちまんおおかみ)
見返し 「羅生門の鬼」

 

おがみ神社

 

【内丸親睦会】
スーパー歌舞伎 「新竹取物語」 カグヤ

(しんたけとりものがたり)

今年の内丸親睦会の山車は、スーパー歌舞伎「新竹取物語(しんたけとりものがたり) カグヤ」。
日本古典文学最古の物語「竹取物語(たけとりものがたり)」をスーパー歌舞伎のもつ醍醐味と舞台の華やかさや衣装の豪華さを表現した山車です。主役には、帝(みかど)とかぐや姫が天馬(てんま)に乗り、月の世界に昇天する場面。中段と下段では、月の世界からかぐや姫を見守る日輪(にちりん)の女神と月の帝(みかど)たち、鳳凰(ほうおう)の化身の空丸(そらまる)とかぐや姫に求婚する貴公子(きこうし)や盗賊(とうぞく)を配置し人間界と月の世界を合わせて表現しました。

主役 天馬に乗る帝とかぐや姫
見返し 「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」

 

【柏崎新町附祭】
美猴王 鬧龍宮

(びこうおう とうりゅうぐう)

孫悟空がまだ三蔵法師の弟子になる前、暴れん坊だったころ、名前も孫悟空になる前の美猴王(びこうおう)と名乗っていたときの物語。孫悟空は修行の末、神通力を身につけるがまだ武器を持っておらず、龍宮城に行き主である龍王に武器を貸してくれるように頼みます。重さが何万斤もある如意棒(にょいぼう)を扱えるなら貸してやろうと言うが余裕で扱う美猴王。龍王は約束を反故にし武器を貸さないと言い出す。怒って大暴れする美猴王。山車はその場面を煌びやかな衣装と竜宮城の兵隊であるえび、かに、海亀を配置し重量感のある如意棒(にょいぼう)と美猴王(びこうおう)大暴れの場面を表現しています。

主役 美猴王(びこうおう) (後の孫悟空)
見返し 西遊記

 

【淀山車組】
招福左馬と開運九頭馬 〜万事何事も馬九行く〜 

(しょうふくひだりうま)(かいうんきゅうとううま)(ばんじなにごと)(うまくい)

古来、九頭馬(きゅうとううま)とは、家庭運、愛情運、健康運、商売繁盛、豊漁豊作、合格運、勝負運、金運と九の運気を表す縁起のよい言葉で開運・招福にも力を発揮します。
また「馬九行(うまくい)く上手く行く」の語呂合わせにもなり物事が良い方向へ向かうことへの願いも込められております。
同じく「左馬(ひだりうま)」は右に出るものがない、倒れない、とここ一番に優れたパワーを発揮するといわれています。
山車では大黒天・恵比寿・弁財天・布袋・福禄寿・寿老人・毘沙門天の七福神と吉祥天・お多福が九頭の馬に乗り皆様の開運と幸せを願い走る姿を九枚の左馬の駒とともに表現しました。

主役 山車上段中央の大馬に乗った大黒天
見返し 開運出世(かいうんしゅっせ)・金(かね)のなる木(き)

 

【城下附祭】
奇襲 鵯越 〜 剛力重忠 愛馬を守らん 〜

(きしゅう)(ひよどりごえ)(ごうりきしげただ)(あいば)(まも)

寿永3年2月。平家追討軍を率いる源義経(みなもとのよしつね)と源範頼(みなもとののりより)らは、摂津国福原(せっつのくにふくはら)(現在の兵庫県神戸市)で、崖の上から平家軍を急襲した。
源平合戦「一ノ谷の戦い」における「鵯越(ひよどりごえ)の逆落(さかお)とし」である。
『源平盛衰記(げんぺいせいすいき)』によれば、このとき畠山重忠(はたけやましげただ)は愛馬「三日月」を背負って鵯越(ひよどりごえ)の崖を降りたという。平家軍の背後の崖から奇襲をかける義経軍に属していた重忠は、「馬をけがさせてはならない」と、三日月を背中に乗せた。後世、さまざまな錦絵にも描かれる名シーンである。

崖を駆け下がった義経らは平家の陣に突入する。予想もしなかった方向から攻撃を受けた平家の陣営は大混乱となり、我先にと海へ逃げ出した。

山車の場面は愛馬を背負った主役の重忠を最上段中央に配し、中段中央には平家陣営に奇襲をかける義経、弁慶の他、弁慶の「7つ道具」を武器に持った義経軍の武者を配置。
下段には鳳凰船、龍頭船に乗り逃げ出す平家軍一行と義経に立ち向かう平教経(たいらののりつね)を配置しています。

主役 畠山 重忠(はたけやま しげただ)
見返し 布引の瀧(ぬのびきのたき)

 

【新井田附祭振興会】
南部芸能舞揃い 〜伝承を願う 七福神〜

(なんぶげいのうまいぞろ)(でんしょう)(ねが)(しちふくじん)

山車全体に南部地方の芸能と民謡の舞、その場を見守る神々を表現。左右展開には、南部俵(なんぶたわら)づみ唄と八戸小唄(はちのへこうた)の一場面。
中央には、古くから南部地方に関わりある馬を基調とした芸能のえんぶりと駒踊り、八幡馬(やわたうま)踊り。
上段部には、お供とともに楽を奏で、全体を見守る「芸能の神」弁財天(べんざいてん)を配置し、これからも郷土芸能が絶ゆる事なく続く事を願う場面としました。

主役 弁財天
見返し 南部七踊り

 

【青山会山車組】
富士の宮・浅間大社絵巻「木花佐久夜姫」

(ふじのみや)(せんげんたいしゃ)(このはなさくやひめ)

山車は浅間大社(せんげんたいしゃ)に鎮座する「木花佐久夜姫(このはなさくやひめ)」を主役に、中段には富士山に一番最初に登ったとされる「天を駆ける黒馬」に乗る聖徳太子。
正面には「木花佐久夜姫(このはなさくやひめ)」が結ばれた「ニニギノミコト」等、天津神(あまつかみ)が天浮橋(あまのうきはし)から天降る天孫降臨(てんそんこうりん)の場面。
両展開は「命(めい)は桜の様に儚きからこと美しい。」と詠った祝祭劇「佐久夜」の場面。
山車全体には桜が散りばめられる。

主役 木花佐久夜姫(このはなさくやひめ)
見返し 華めく八戸・宝船と恵比寿大黒

 

【朔日町附祭】
国性爺合戦

(こくせんやかっせん)

中国人の父と日本人の母をもち、虎をも屈服させる超人的な力を持つ和藤内(わとうない)は韃靼国(だったんこく)に侵略された父の祖国を再興するため、中国に渡ります。異母姉(いぼし)である錦祥女(きんしょうじょ)の夫で、韃靼国将軍の甘輝(かんき)に加勢を頼みますが、「韃靼王に忠誠を誓った者が、妻の縁で味方になっては義が立たない。」と言います。錦祥女(きんしょうじょ)は皆の大望成就のため自ら命を絶ってしまいます。和藤内と甘輝は悲しみを振り払い、打倒韃靼王(だったんおう)に向かうのでした。

主役 和藤内(わとうない)
見返し 『紅流(べになが)し』

 

【十一日町龍組】
スーパー歌舞伎 ヤマトタケル

大和の国の帝(すめらみこと)の皇子、小碓(おうすの)命(みこと)は帝に熊襲(くまそ)征伐(せいばつ)を命じられます。熊襲兄弟との戦いに勝利し、敗れたクマソタケルよりヤマトタケルと名前を与えられる。その後、帝に命じられた東国平定の帰路での伊吹山(いぶきやま)の山神退治では、山(やま)の神(かみ)と姥(うば)神(かみ)との戦いに勝利するものの、病におかされ力尽きます。ヤマトタケルの墓からは、一羽の白鳥が天へと翔けあがります。それは様々なものから解き放たれたヤマトタケルの心の姿なのであろうか。山車は伊吹山での戦いの場面、熊襲兄弟との戦いの場面、そして主役 天高く翔けあがるヤマトタケルの場面。

主役 ヤマトタケル(白鳥となったヤマトタケルの姿)
見返し 須佐之男命(すさのおのみこと)の八岐大蛇(やまたのおろち)退治(たいじ)

 

【塩町附祭組】
歌舞伎「共演の場」

(かぶき)(きょうえんのば)

歌舞伎の演目「暫(しばらく)」「連獅子」「助六」「勧進帳」が一堂に介し、鎌倉権五郎景政(かまくらごんごろうかげまさ)が鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)の鳥居をバックに大見得を切る場面が見処です。また中央では親獅子と子獅子が勇壮に乱舞し、右展開部では助六が夜桜を背景に、左展開部の弁慶は飛六方(とびろっぽう)の見得を力強く切る共演の場を表現しております。

主役 鎌倉権五郎景政
見返し 野の天文学者 前原寅吉

 

【下大工町附祭若者連中】
西遊記 決戦 牛魔王

(さいゆうき けっせん ぎゅうまおう)

物語の主人公、孫悟空が鉄扇公主(てっせんこうしゅ)から芭蕉扇(ばしょうせん)を奪って激しく痛めつけた事に牛魔王(ぎゅうまおう)は激怒、巨大な牛に変身し牛魔王一族、鉄扇公主(てっせんこうしゅ)、紅孩児(こうがいじ)、玉面公主(ぎょくめんこうしゅ)、如意真仙(にょいしんせん)を引き連れ孫悟空(そんごくう)に挑む。孫悟空(そんごくう)も天界より四天王を呼び寄せ死闘を繰り広げ、牛魔王(ぎゅうまおう)は降伏する。
山車は孫悟空と牛魔王一族との戦いの場面。

主役 孫悟空(そんごくう)
見返し 孫悟空、お釈迦様の手で悪戦、奮闘している場面

 

【下組町山車組】
 〜大物浦より〜 知盛推参

(だいもつのうら)(とももりすいさん)

壇ノ浦で滅亡した平家一門が大物浦から船出した義経一行に亡霊となって襲いかかる場面。歌舞伎義経千本桜大物浦の場面より知盛の動きを取り入れ4つのポーズの知盛をつけ迫力が増すようにしてみました。鎧武者を多くつけ武者物と言われる山車を製作しています。

主役 平知盛
見返し 歌舞伎千本桜大物浦の場面より 知盛が錨を海に投げ入れ入水(じゅすい)の場面

 

長者山新羅神社

 

【長横町粋組】
南総里見八犬伝 庚申山の化け猫退治

(なんそうさとみはっけんでん)(こうしんざん)(ばけねこたいじ)

「信」の玉を持つ犬飼現八(いぬかいげんぱち)は庚申山で化け猫に遭遇し、持っていた矢を放ち左目を射る。怪我をした化け猫は逃げ去っていく。
その後、現八は洞窟内で化け猫に食い殺された赤岩一角(あかいわいっかく)の亡霊と出会い、本当の一角は死んでいて、一角の姿で里にいるのは化け猫であることを告げられる。このことを息子の角太郎(かくたろう)に伝えてほしいのと、自分の髑髏(どくろ)を渡すように頼まれる。
矢により左目を怪我した偽一角は、傷を治すため、角太郎の妻雛衣(ひなぎぬ)の腹が大きい事に目をつける。
それを知った雛衣は自ら腹を刀で切り裂くと、以前誤って飲み込んだ玉が飛び出し偽一角にあたり倒れる。
現八は角太郎に真実を伝えると、角太郎は驚いた。
偽一角の正体を知った角太郎は、現八の助けを得ながら化け猫を退治し、仇を討つ。その後、角太郎は「礼」の玉を持つ犬村大角礼儀(いぬむらだいかくまさのり)となる。
主役の伏姫と八房(やつふさ)は、本来この場面には登場しないが、八犬士の犬飼現八と犬村大角を見守る為、現れた。

主役 伏姫(ふせひめ)
見返し 犬塚信乃(いぬづかしの)が足利成氏(あしかがなりうじ)に名刀「村雨(むらさめ)」を献上したが偽物であったため、敵としてみられ、家来達に襲われている場面。

 

【六日町附祭若者連】
布引の滝 悪源太義平の霊 難波経房を討つ

(ぬのびきのたき)(あくげんたよしひら)(なにわのつねふさ)

頼朝(よりとも)の兄である義平(よしひら)は、源氏の棟梁である父義朝(よしとも)の所領を受け、その武勇は関東に鳴り響く。悪源太(あくげんた)の悪とは悪者の悪ではなく「荒く猛々しい」という畏敬の念が込められた呼名である。
平氏(へいし)との戦いで父義朝(よしとも)を殺された義平(よしひら)は、平氏の棟梁清盛(きよもり)の命を狙うが、捕らえられ斬首。処刑者の難波経房(なにわのつねふさ)に、後に雷となって汝を蹴っ殺さんと呪いの言葉を云い放ち死んでいった。
数年後、清盛達が布引の滝(ぬのびきのたき)に詣でた折一天俄(いってんにわか)にかき曇り雷神となった義平の雷が経房の身体を貫く。

主役 鎌倉の悪源太 源義平(かまくらのあくげんた みなもとのよしひら)
見返し 源義平の霊を鎮める場面

 

【類家山車組】
大安吉日 船玉大神と祝い船

(たいあんきちじつ)(ふなだまのおおみかみ)(いわいぶね)

めでたい大安吉日(たいあんきちじつ)の日。女性が喜びと恥じらいの中で最も美しくきらめく花嫁姿、その角隠(つのかく)し、綿帽子(わたぼうし)の白無垢姿(しろむくすがた)の美しい花嫁御寮(はなよめごりょう)が七福神(しちふくじん)の祝う宝船(たからぶね)に乗り、古来より船乗(ふなの)り達に厚く信仰されてきた船の守護神(しゅごしん)であるおふなさまと呼ばれてきた船玉大神(ふなだまのおおみかみ)に見守られ旅立ちます。花嫁御寮(はなよめごりょう)の旅立ちは、神々の吉祥加護(きっしょうかご)のもと、鶴を呼び寄せ、濱(はま)は大漁、丘は五穀豊穣(ごこくほうじょう)、人々に幸(さち)と安寧(あんねい)を降りそそぐたいへん縁起(えんぎ)の良い場面を山車に表現しました。

主役 船玉大神(ふなだまのおおみかみ)と花嫁御寮(はなよめごりょう)
見返し 宝船(たからぶね)の船尾(せんび)にて舵(かじ)を漕(こ)ぐ人々(ひとびと)

 

【十六日町山車組】
三国志 赤壁  ~諸葛亮 風を呼ぶ~

(さんごくし せきへき)(しょかつりょう かぜをよぶ)

三国志において最も有名な戦いが繰り広げられた場所、赤壁(せきへき)。
当時、中国の覇権を争った劉備(りゅうび)・曹操(そうそう)・孫権(そんけん)の三勢力が一つの場に介し、三国志史上において最も大規模な戦いとなった場面です。
赤壁(せきへき)の戦いにおける立て役者・諸葛(しょかつ)亮(りょう)が東南の風を呼ぶ姿を主役とし、中段には孫権(そんけん)・周瑜(しゅうゆ)・大喬(だいきょう)小喬(しょうきょう)姉妹を配置しました。
下段中央には劉備(りゅうび)・関羽(かんう)・張飛(ちょうひ)が勇壮に構え、その左右では、曹操(そうそう)率いる軍艦部隊に、孫権(そんけん)軍の精鋭部隊が立ち向かいます。

主役 諸葛亮(しょかつりょう)
見返し 三国志(さんごくし) 定軍山(ていぐんざん)の戦(たたか)い 黄忠(こうちゅう)、夏侯淵(かこうえん)を討(う)つ

 

【鍛冶町附祭若者連】
源義経 奇襲 鵯越の逆落とし

(みなもとのよしつね)(きしゅう)(ひよどりごえ)(さかおとし)

平家(へいけ)追討の指令を受け一ノ谷(いちのたに)へ向かった義経(よしつね)軍。山中の難路で出会った年老いた猟師に「鵯越(ひよどりごえ)は人馬では越えられない」と助言されるが「鹿は越える」と聞き受けると老猟師の息子に案内させ獣道を突き進む。断崖絶壁の上に立った義経(よしつね)は「これは戦機」と馬に跨り駆け下りて、絶壁を背後に麓に陣取る平家(へいけ)軍の頭上から突撃する。不意を突かれ海へ逃げ惑う平氏(へいし)たちを壊滅し見事その勝利を収める。

主役 源義経(みなもとのよしつね)
見返し 源氏によって滅ぼされた平家の武将たちが、海底の都で在りし日の栄華に酔いしれている場面。

 

【八戸市職員互助会】
森羅万象を画く 葛飾北斎伝
木花咲耶姫と冨嶽三十六景

(しんらばんしょう)(えが)(かつしかほくさいでん)(このはなさくやひめ)(ふがくさんじゅうろっけい)

HOKUSAIとして世界に名を知られる江戸(えど)の浮世絵師(うきよえし)、葛飾(かつしか)北斎(ほくさい)。
葛飾(かつしか)北斎(ほくさい)の名作が織(お)り成(な)す素晴らしい浮世絵の世界と、見事な筆(ふで)遣(づか)いを山車で体現(たいげん)します。
数々(かずかず)の富士山が画(えが)かれた冨(ふ)嶽(がく)三十六景(さんじゅうろっけい)は、江戸時代にもたいへんな人気を博(はく)し、また、浮世絵に留(とど)まらず現代の漫画にも通じる多様(たよう)な絵を画(えが)いたことでも有名です。
山車は、葛飾(かつしか)北斎(ほくさい)が巨(きょ)大筆(だいふで)で森羅万象(しんらばんしょう)を画(えが)き江戸の人々を魅了する様子を、富士山を御神体とする「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」が見守る場面です。

主役 木花咲耶姫(このはなさくやひめ)と葛飾北斎(かつしかほくさい)
見返し 見返しの場面 葛飾(かつしか)北斎(ほくさい)晩年期における最大傑作「須佐之男命厄神退治之図(すさのおのみことやくじんたいじのず)」と東京(とうきょう)牛嶋(うしじま)神社(じんじゃ)

 

【吹上山車組】
~義経千本桜より〜 狐忠信・桜花初音旅

(よしつねせんぼんざくら)(きつねただのぶ・おうかはつねたび)

浄瑠璃、歌舞伎などで演じられる義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)を基に、全五段からなる演目それぞれの見せ場を歌舞伎では出せない山車祭りならではのオリジナリティーのある壮大な演出で表現しております。
主役には桓武天皇(かんむてんのう)の御代(みよ)、雨乞の儀式の為に千年生きた夫婦狐(めおときつね)の皮で作られた初音(はつね)の鼓。その鼓を恋しがる、夫婦狐の子狐が化けた狐忠信(きつねただのぶ)を配し、下段その他には源義経(みなもとのよしつね)、武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)、平知盛(たいらのとももり)など壮々たる登場人物それぞれの活躍の場を配置した。

主役 狐忠信(きつねただのぶ)
見返し 「弁慶・芋洗い勧進帳」

 

【八戸共進会山車組】
西遊後記 三蔵師匠のもとに集まる弟子と仲間たち

(さいゆうこうき)(さんぞうししょう)

無事に天竺(てんじく)まで行き経をもらって帰国した玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)は長安(ちょうあん)の都で経を訳す日々を過ごしている。そしてその三蔵師匠(さんぞうししょう)の世話をするのは三番弟子の沙悟浄(さごじょう)と四番弟子の人間の辨機(べんき)である。その三蔵師匠(さんぞうししょう)のもとに、それぞれの故郷へ帰っていた一番弟子の孫悟空(そんごくう)や二番弟子の猪八戒(ちょはっかい)、馬の玉龍(ぎょくりゅう)、東海竜王(とうかいりゅうおう)・北海竜王(ほっかいりゅうおう)・南海竜王(なんかいりゅうおう)・西海竜王(せいかいりゅうおう)、そしてそれぞれに影響力のあった観音菩薩(かんのんぼさつ)を登場させて、弟子や仲間達が一堂に会する場面です。

主役 玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)
見返し 罰によりお釈迦(しゃか)様によって五行山(ごぎょうざん)の岩山の下じきにされ、三蔵法師(さんぞうほうし)によって助けられるまでの500年間岩山の下じきにねっている悟空の場面。

 

【糠塚附祭組】
天照大御神 天岩戸

(あまてらすおおみかみ)(あまのいわと)

日本神話でも知られる「天岩戸(あまのいわと)」。太陽の神、天照大御神が閉じこもった岩戸から八百万(やおよろず)の神々の企(くわだ)てによるマツリの賑(にぎ)わいを不思議に思って姿を現した場面。

中央には天鈿女(あめのうずめの)命(みこと)が踊り、左回転に手(た)力男(ぢからをの)命(みこと)が岩を持ち投げる場面。

右展開には須佐之男(すさのをの)命(みこと)が暴れている場面を表現。

主役 天照大御神
見返し 須佐之男命、八俣(やまたの)大蛇(おろち)退治。

 

今年も出揃った題名一覧

2018年の八戸三社大祭まであとわずか。

27台の山車がそれぞれの題材をどのように表現するのか、とても楽しみですね!

 

 

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