いい天気で迎えた2015年の八戸三社大祭のお通りの日。
8月1日、この日は山車の審査もある日です。
ところがこの日、強風という理由で仕掛けは上げないまま運行するよう、山車振興会から通達。
自粛要請という言葉が使われましたが実質的に禁止命令です。
回転舞台や引き出し舞台のみ広げてもいいということでした。
今や仕掛けによって山車のサイズが変形したり演出に動きを持たせることが特徴となっている、「日本一の山車祭り」を謳う八戸三社大祭において初めてのことです。
この通達は、全27台の山車の先陣を切る廿六日町山車組が出発した直後に、各山車組に回った模様です。
からくり屋永匠堂が廿六日町山車組の方からこの情報を聞いた時には、まだ十六日町山車組には連絡が入ってませんでした。
こうして三社それぞれの神社行列に続いて出発した27台の山車。
しかしさくら野の角を曲がって大通りに入ってもも仕掛けは上げず。
大通りに数ヶ所設営された有料観覧席の前でも仕掛けは上げず。
今年から審査会場となった吉田産業グループ山車組の山車小屋前でも仕掛けは上げず。
もちろんその後ゆりの木通りに入っても仕掛けは上げず。
数年に一度しか無い土曜日のお通りということで沿道には観客がびっしり。
しかしご覧になっていた沿道の皆様には一切アナウンスがなかった模様で、全く仕掛けを上げないまま素通りしていく山車をポカーンと眺めているようでした。
いつもは沿道の皆さんから大きな拍手をいただくのですが、今年はそれもほとんどなく、ほとんどの山車が主役の顔を見せることなく寂しい運行が終了しました。
ちなみに十六日町山車組の山車でいうと、仕掛けを上げてない状態はこんな感じ。
仕掛けの動きによって干渉しないよう、入念なチェックをしながら工夫して取り付けした人形や飾りたち。
仕掛けを広げて最大幅8メートル、最大高さ10メートルにまで山車が広がり一つの構図が完成するよう、どの山車組も工夫に工夫を重ねています。
それ故に仕掛けを上げない状態では、まったく構図として成り立たない場合が多く、今年のお通りの日、炎天下の中それでも山車を見るためにお越しになった観客の皆さんには本当に残念な山車行列となってしまいました。
このお通りで仕掛けを上げないという判断とそのタイミングや各山車組への通達方法、そのため前日の前夜祭で採点したという審査方法、観客の皆さんへのアナウンスがなかったことなど、賛否の意見が色々飛び交っていますが、これはどうにか今年の開催期間の残りの日と、来年以降の三社大祭に活かしてより良い祭りとしていって欲しいものです。
では最後にからくり屋永匠堂から今年のお通りについて一言。
チェッ(・ε・ˇ)
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