なんだかひどい胃痛っていうか胃がぐおおおおってなってもんぞり返りながら貴重な7月の土曜日を山車小屋に行けず自宅で寝て過ごしたからくり屋永匠堂です、こんばんは。
そして本当に1日寝てたもんだから夜眠れず…。
さてさて。
先日山車小屋で一人作業していたら、おとなりの鍛冶町附祭若者連さんに団体のお客さんが来てたので今回はその様子をご紹介しますよー!
吹上小学校の山車小屋見学会2016
まずはいつもの朝の挨拶
この日からくり屋永匠堂は朝から山車小屋に行き、定例化している鍛治町の皆さんに朝の挨拶。
世間話なんかしながらちょっと情報交換しつつ十六日町山車組のスペースに戻りました。
さあぼちぼち始めようか!と仕掛けに防錆剤を噴いたり動きの悪いとこがないかチェックしていたりすると何やらシャッターの外から大人数の子供たちの声、そして鍛治町さんのほうからは「お!来た来た!」との声。
なんだろう?と外に出てみると小学生の団体が鍛冶町附祭若者連の山車の前に整列しています!
吹上小学校5年生が長者まつりんぐ広場に集合
外に集まっていたのは吹上小学校の5年生の皆さん。
授業の一環として、全国に誇れる八戸のお祭りを学ぼうと毎年開催されている山車小屋見学会です。
大きな声でしっかり挨拶していましたよ!
講師はもちろんこの方 鍛冶町附祭若者連の下崎さん
鍛治町の下崎雅之さんと言えば八戸の山車制作関係者なら知らぬ人はいないと言っていいほどの有名人、鍛冶町附祭若者連の山車組責任者で製作責任者でもあり、また紋章上絵師、えんぶり人形師としても有名です。
先日は八戸ポータルミュージアムはっちで行われた「はっち市民公開講座」で、八戸三社大祭の山車作りから門付けに関してまでをボランティアガイドを含む市民の皆さんを迎えて講師を務めたほどの「教え上手」です。
そんな下崎さんだからもちろん小学生相手にもとてもわかりやすく説明していて、吹上小学校の皆さんも真剣に聞き入っていました。
小学生からの質問コーナー
見学会の途中では小学生からの質問コーナーがあり、各自考えてきた質問に下崎さんが答える場面がありました。
「山車の重さはどれくらい?」
「何人くらいで作ってるんですか?」
などなど。
これらの質問にも笑いを交えつつ親切に答えていく下崎さん。
「なぜ山車は大きいんですか?」
という質問には江戸時代から続く八戸三社大祭の起源、おがみ神社の祭礼の頃の「出し物」の絵を見せたりして説明していました。
後から聞いたんですがこの絵も前の日にさらさらっと書いたそうです。
うーんさすが。
小学生が仕掛け操作体験
仕掛けについての質問をしている生徒さんもいました。
非常に将来有望です!
もし宝くじが当たったり実は財閥の隠し子だったりしたらこんな子供たちにからくり奨学金を給付したい。
さてその質問を受けて、生徒さん数名で仕掛けを動かしてみる場面も。
まずは男子生徒3人で左回転舞台を開いて歓声!
3匹の龍が正面から見えるようになります。
次に女子生徒一人で仕掛けをリモコン操作して大歓声!
3匹の真ん中に位置する龍神さまがせり上がって大盛り上がり!
ふははは…!よいぞ!
そうやって仕掛け大好キッズを増やしていくのだ…!
今年の山車絵も見せちゃってましたよ!
そしてもうひとつ、すごい歓声の上がった場面がありました。
それは鍛冶町附祭若者連の今年の山車絵を披露した瞬間です!
「おおお~~!!」
一斉に歓声が上がってましたねー!
山車絵で歓声を上げる吹上小学校5年生たちの感性がむしろすごいし、これはいけると思ったからくり屋永匠堂でした。
こいつらのうち何人かは
将来どっぷり染まるだろうな…!
と。
後ろでほくそ笑む姿を通報されなくて本当に良かった。
郷土の祭りを学ぶ吹上小学校の取り組み
この後は山車組によるお囃子の違いを体験するため、吹上山車組に参加している生徒と鍛冶町附祭若者連に参加している生徒で小太鼓の叩き比べなんかも催されました。
こうして毎年、授業の一環として山車小屋見学会を企画している吹上小学校の方針は素晴らしいですよね!
せっかく全国に誇れる「日本一の山車祭り」がある街に住んでいるのだから、その祭りについてもっと知り、もっと興味を持って参加する子供が増え、そのうちお囃子にも参加するようになり将来は山車の製作にも携わっていくようになれば計画は最終段階に入ったと言ってもいいほんとうに素晴らしいことだと思います!
300年の歴史を誇る八戸三社大祭の担い手として、しかし大事にする部分は大事にしつつあまり歴史を重く捉えずに、この生徒さんたちがその年ごとのお祭りを楽しめるよう元気に育っていけばいいな、と思います。
そしてたまには十六日町山車組のことも思い出してあげて。
吹上小学校の素晴らしい取り組み、
これからもがんばってください!
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