ビールのお供に冷奴を食べようとして豆腐の水を切っていたら、真ん中から折れて落下し流しにツルッと飲み込まれていくのを見守ったからくり屋永匠堂です、こんにちは。
スローモーションで目の前から消えていく豆腐の片割れ…。
切ない気持ちで残りの半分を食べました。

おぼろ豆腐があんなに柔らかくて折れやすいとは…。
さてさて。
十六日山車組では主役背景起き上がり、通称パタンコのベースとなる鉄骨部分を新作しています。
- パタンコの骨新作しました!① 八戸三社大祭2017 十六日町山車組の山車作り
- パタンコの骨新作しました!② 八戸三社大祭2017 十六日町山車組の山車作り
今回はその製作風景をご紹介します!
パタンコの骨を新作
十六日町山車組
鍛冶屋衆奮闘記
今年こそは!
パタンコの骨
新作計画実行
前回、パタンコの骨を新作するに至った経緯を書きました。
製作時には想定していなかった重量と負荷をかけたことによる旧パタンコ骨の歪み。
逆に考えると十六日町山車組もパタンコにそれだけの「盛り」ができるようになったということですよね。
恐らくこの骨も10年近く使ったような気がします。
さあ数年越しの計画、今年こそはと新作に乗り出します!
3つの大事な要素
軽く、丈夫に!
そして厚みを抑えて!
まず設計を考えます。
基本方針は軽く、丈夫に。
この相反する2つの要素をなんとか実現しなければなりません。
それに加え、厚みという要素も重要です。
十六日町山車組の山車は、パタンコ取付ヒンジ部分で地面からの高さが4300mm(4.3m)あります。
仕掛けをたたんだ状態(通常移動時)の高さ規定は4.5m以内と決まっていますので、残りの余裕は200mm。
モミジなどを付ける木の枝はパタンコの裏面(パタンコを倒した状態での下面)に取り付けるので考えなくてよいとして、現状のヒンジ部の作りとして骨の厚みはこの数字に含まれます。
パタンコのデザインはその年によって本当に様々で、最近良く使うのは5cm厚の発泡スチロールですが過去には10cm厚の発泡スチロールを取り付けたこともありますし、鳴神の山車のときのお経は折板状になっていたのであれも8cmほどの厚みがありました。
そこで発泡スチロールの厚みが50mm、裏に貼り付けるベニヤが5.5mm、その他飾りをつける余裕として100mmとするとパタンコの飾り部分は合計で155.5mmとなります。
残り44.5mm。
ヒンジ軸の中心から水平線を引いた時、それから上方向に許される厚みは44.5mm以内を目標に設計することになりました。
「こんな感じで作ってね!」
にはこれが一番
今回パタンコの骨を作るにあたり、ある程度のざっくりデザインをからくり屋永匠堂が考え、細部の寸法決めと鉄工実作業は十六日町山車組鍛冶屋衆のひとりフクイくんがリーダーとして実行していくことにしました。
十六日町山車組には鍛冶屋衆のメモ場所兼連絡板としてホワイトボードがありますが、ざっくりデザインを伝えるために作ったのがこれ。
超ざっくりミニチュア!
材料は割り箸と厚紙です。製作時間20分くらい。ホットボンドで接着です。
これを作ってるときからくり屋永匠堂は思いました。
あれ?なんか…楽しい…!
このお手軽素材とお手軽切断、そしてお手軽接着で済めばこんなに楽しいとは…。
そしてざっくり寸法。あとの寸法決めは全てフクイくんに丸投げです。
さあ実作業開始
パタンコ骨隊長のフクイくんがこのミニチュアを元にもっと詰めた図面を起こしてくれました。
材料となる鋼材はすでに揃っているのでフクイ隊長と隊員サカキくんで分担して作業を進めます。
今回の設計では斜めに走る部分が多いので、そういった場所は計算するより原寸合わせです。
ということで並べては測り、材料を切ってはまた並べます。
十六日町山車組の鍛冶屋チームがんばってます!
その頃…
その頃からくり屋永匠堂は何をしていたかというと…。
なんとなく熱線カッター(ハンディタイプ)を作ったりしてました。
べ、別に遊んでいたわけではないんです…!
ちなみにこの頃、もうガリガリ部隊はほぼガリガリし終わっていたので特に必要なかったんですけどね。
べべべべつに遊んでいたわけでは…!
形が見えてきた!
さあ材料が揃ったところで溶接作業開始!
次回、溶接作業から完成までの作業風景をご紹介します。
お楽しみに!
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